（第9回）ドイツ航空宇宙センターでの溶融合金の密度および粘性測定技術

摘要

信頼性が必要とされる自動車部品の溶接やジェットエンジン用タービンブレードの精密鋳造プロセスの最適化にむけ，数値シミュレーションによる研究の重要性が高まってきている。正確な数値シミュレーションには，精度の高い高温融体の熟物性データ基盤の整備が必須である1）。密度と粘性は，融体内の浮力対流を支配する物性値として重要である。掛こ密度とその温度係数は最も基本的な物理量の一つであり，実験によって得られた一次データから表面張力や熱伝導率などの他の物性値を計算する際にも必要とされる。