Ni基合金溶接部SCCのフェーズドアレイ非対称TOFD法とマルチアングル合成法による深さサイジング（第2報）－曲率のある欠陥開口面および非開口面測定への適用

摘要

送信と受信の超音波ビームが非対称のフェーズドアレイ非対称TOFD法と，異なる試験条件によるデータを重ね合わせるマルチアングル合成法を開発し，音響異方性と複雑な溶接形状により超音波試験が困難なNi基合金溶接部の溶接線に直交するSCCのきず高さ測定手法として適用した結果を，前報にて報告した。本報では，原子力発電プラントにおける対象部位に相当する曲率を有する容器管台の異材継手部への適用性を検討した。本検討の結果，開発した両手法とも，容器管台内面のきずに対して，管台内面（欠陥開口面）と管台外面（欠陥非開口面）からきず検出及びきず高さ測定が可能なことを確認した。