セメントロータリーキルン焼成帯用クロムフリーれhがのコーテイング付着性改善

摘要

セメントクリンカー製造時の廃棄物原単位は増加の一途を辿り，その種類も廃プラスチックや廃石膏ボード，焼却灰などと多岐にわたる。また，燃料もより低価格?低品位のオイルコークスなどに切り替わっている。これら原料?燃料の変化は結果的に焼成帯のコーティング不安定化を引き起こしているが，焼成帯用クロムフリーれhがもその影響から逃れることは出来ず，コーティング不安定化による剥離量の増加や熱サイクル負荷，或いはコーティングという保護層を失った結果である高熱負荷や外来成分浸透により，損耗は激化傾向にある。様々な損耗要因が影響を増しつつあると言えるが，いずれもコーティング不安定化が引き起こした2次的な影響であり，裏を返すとコーティングを安定化すれば他の損耗要因を抑制できると考えられる。そこで本件では，焼成常用クロムフリーれhがのコーティング付着性について，Fe_2O_3及びAl_2O_3含有量に着目することで改善を検討したので報告する。