原子力使用済燃料輸送·貯蔵キャスク用バスケット材の開発

摘要

各軽水炉発電所では使用済燃料の残保管容量がひっ迫していることから輸送·貯蔵キャスクの高収納化が急務である。高収納キャスクの開発には，燃料を挿入するバスケット材として未臨界性を確保した軽量かつ熱伝導特性の良いアルミニウム合金の適用が必要である。 そこで，粉末冶金法を用いてボロン量としてボロン化合物を粒子分散させることにより，アルミニウムを母相とした高濃度ボロンを含有した新規材料を開発した。 本開発相は，従来材に比べて高靭性と高温強度の長期安定性に優れた材料である。 今後，開発相はMSF-69B型輸送·貯蔵キャスクのバスケット相として適用していく予定である。