赤外分光法によるナノバブルの表面洗浄効果のその場観察

摘要

直径1μm以下の微細気泡はナノバブルと呼ばれ，表面洗浄効果や水質浄化などの特異な性質が明らかにされたことにより，近年，半導体工学や医療分野など多方面において応用が期待されている．しかし，そのような効果が生じる物理化学的機序は巳然として不明な点が多い．本研究では赤外吸収分光法を用いて，規則的ナノ細孔を有するポーラスアルミナ薄膜を通して高圧ガスを溶液内に噴射することによりナノバブルを発生できることを確認し，続いて固体表面に吸着させた有機汚染物質とナノバブルとの相互作用を調べたのでその結果を報告する．