次世代LNG船に向けたIASエンジニアリングについて－Projectリスクの効果的低減を考える

摘要

LNG船の推進プラントとして，長い間蒸気タービン方式が採用されてきていた．蒸気タービンを用いたLNG船では，運搬中に発生するBOG（ボイルオフガス）をボイラーで燃焼させ，ボイラーから作り出された蒸気により，蒸気タービンを駆動させる．そのため複雑な設計を要するが，多くのLNG船に採用されてきた実績があるため，推進プラントとしての信頼性は高く，基本となる設計も確立されている．それが2000年中頃から燃料価格の高騰や環境負荷への低減からガス炊きディーゼル機関による電気推進船の登場を皮切りに，高効率蒸気タービンプラントや低速ガス炊きディーゼル機関，また，船上でボイルオフガスを液化する再液化装置などの開発·実用化がなされ，新しいコンセプト·設計に基づいた，高効率で環境負荷低減に貢献する次世代LNG船の建造が進hでいる．