新しい素系高分子界面活性剤の開発と機能開発（3）-フルオロアルキル基含有オリコマー／酸化チタンナノコンポジッ卜頑め開発と機能開発-

摘要

高分子主鎖両末端にフルオロアルキル基が直接，炭素-炭素結合で導入されたオリゴマ一類［R_F－（M）_n－R_F；R_F＝フルオロアルキル基，M＝ラジカル重合性モノマー］の自己組織化により形成される含フッ素高分子集合体は，シリカナノ粒子，炭酸カルシウムナノ粒子，マグネタイトナノ粒子，ヒドロキシアパタイトナノ粒子等のゲスト分子をこの集合体コア内へ効率良くカプセル化させることができ，対応する合フッ素オリゴマー／ゲスト分子ナノコンポジット類へと誘導できる。これらナノコンポジット類においては，ナノコンポジット中のフッ素に起因した高い界面活性な性質以外にカプセル化されたこれらゲスト分子に起因したユニークな性質が融合した新たな機能発現が可能となることを本誌10月号および11月号でそれぞれ紹介した。そこで，本総説においてはゲスト分子として酸化チタンナノ粒子に注目し，酸化チタン微粒子がカプセル化された含フッ素オリゴマー／酸化チタンナノコンポジット類の開発とフッ素と酸化チタンとの機能が融合した新たな機能創出に関して述べる。