慢性呼吸器疾患におけるモルヒネ製剤使用時のポイント

摘要

慢性呼吸器疾患において呼吸困難は頻度の高い症状である。呼吸困難に対してはまずは各疾患に対する標準治療を行 う。そのうえで持続する呼吸困難に対してモルヒネが使用される。ただし，わが国において慢性呼吸器疾患の呼吸困難 に対するモルヒネの使用についてはまだコンセンサスが得られているとは言いがたく，多職種で使用の妥当性について 検討をすることが重要である。薬剤師の役割は薬剤チェック，処方提案のみならず，モルヒネ開始後の副作用チェック，医療スタツフヘの教育，患者?家族への薬剤情報提供，心理的ケアなど多岐にわたり，慢性呼吸器疾患におけるモルヒ ネの使用の際に薬剤師が果たす役割は大きい。