褥瘡対策チームでの薬剤師の役割

摘要

【患者背景】76歳，男性，脳出血後遺症，褥瘡，日常生活自立度C2.【現病歴】脳出血後遺症にて自宅介護。当院入院10力月前から仙骨部に褥瘡が発生し，悪化と軽快を繰り返していた。活動性の低下，発熱，痙攣，褥瘡の悪化で当院受診となり，肺炎および褥瘡治療目的で入院となった。【臨床経過·転帰】肺炎は抗菌薬(ピぺラシリン)点滴により2週間で改善した。仙骨部褥瘡は，感染の合併， 黒色壊死形成，滲出液多量，サイズ9.2cm x 7.8cm (ボケット含む)の褥瘡であった(入院時のDESIGN評価： D4E3s3I2G4N2-P4 = 22)。褥瘡治療薬による感染制御と黒色壊死のデブリードマンを行った。その後，肉芽の盛り上がりが良好となり，ポケットが縮小したため，入院75日目に自宅退院となった(退院時のDESIGN評価： D3e2s3i0gln0-P2 = 11).