段々（みかh）畑と雲海-先人たちの技術と労力により造成された段々（みかh）畑-一熊本県熊本市一

摘要

河内町は，熊本市の西北に位置し，主峰となる金峰 山と相対して，北に二つの岳があり，これより西南に 広がる裾野を切り開き，みかh園の大集団を形成して いる。この地において，古くは小みかhを中心として植えられ，現在の温州みかh栽培が伝わったのは，天明2 (1782)年である。河内の領主牛島七郎佐衛門橘公基 が小みかhより優良なものとして栽培が奨励されたの が始まりであり，昭和9年に県立果樹実験場が河内に 設置され，高度な栽培技術の普及によって飛躍的な生 産の向上と温州みかhの増殖が期せられた"。