アクティブディスプレイのためのロボットアームインタラクション

摘要

著者らの研究室では，物理的にディスプレイを動かす運動強調ディスプレイに着目している．これは，動いている物体の物体座標系にディスプレイの動きを同期させることで映像内の動きを強調した臨場感創出法であり，映像だけでは伝わらない臨場感の提示効果が認められている．運動強調ディスプレイをテレプレゼンスロボットに取り入れることで，“かかわり”を感じる場を提供する場の研究を進めている（図1）．この方式を実装するためには，ディスプレイを把持して稼動させるロボットアームが重要な役目を果たすことになる．またその制御は，遠隔者によるリモコン操作ではなく，ジェスチャなどの身体動作や音声などによる制御法についての研究を進めている．そこで本稿では，ロボットアームとのインタラクションという観点から，運動強調ディスプレイによるテレプレゼンスロボットへの応用について述べる．