電気車の効率測定

摘要

日本が戦後海外へ輸出した電気機関車はインド，スペイン，モロッコ，ニュージーランドなど多数あるが，1987年に三菱電機·川崎重工が中国へ輸出した6K型電機のタイプテストで効率が仕様を満たしていないとクレームが付けられ北京へ交渉に出向いた．国鉄の新入社員の頃，大井工場に動力試験室というのがあって，機関車を回転車輪の上に載せ速度と引張力から性能や効率の測定が行なわれていた．蒸気機関車の時代には，実際の性能を測定する為に，試験台や本線でダイナモカーと呼ばれる引張力が測定できるマヤ38を連結して性能を確かめるのが通例で，DLになってもその習慣が引き継がれていた．SLの効率は7％程度，DLでも30％程度なので，熱損失の多いロコではそうするのが一般的な方法であったものと思う．