技術基準と保全技術：鉄道車両の保守に関する技術基準について

摘要

平成10年11月，運輸技術審議会諮問第23号「今後の鉄道技術行政のあり方について」において，鉄道の技術基準は，「原則として，備えるべき性能を規定した，いわゆる性能規定とする必要がある．なお，その規定は，体系的に，かつできる限り具体的な性能要件を示したものとすることが適当である．」と答申された．この答申を受け，それまで多くの規定が仕様規定となっていた普通鉄道構造規則，特殊鉄道構造規則，新幹線鉄道構造規則，鉄道運転規則，新幹線鉄道運転規則について，運輸技術審議会鉄道部会技術基準検討会（以下，「技術基準検討会」という．）を設け，所要の検討せ行った後，平成13年12月に，これら5省令を統合，性能規定化し，「鉄道に関する技術上の基準を定める省令（以下，「技術基準省令」という．）」（平成13年国士交通省令第151号）として制定した．