石炭ガス化複合発電

摘要

石炭火力の高効率発電技術としては，超々臨界圧ボイラ(USC: Ultra Super Critical)及び石炭ガス化複合発電(IGCC: Integrated coal Gasification Combined Cycle)がある。 USCについては，既に主蒸気温度600°C，再熱蒸気温度610°Cのプラントが稼動しており，送電端効率は42％程度（LHVベース）と世界のトップクラスの熱効率を達成している。 IGCCは，石炭をガス化し，ガスタービン燃料として使用するものであり，1500°C級のガスタービンを組み合わせると送電端効率で48～50％（LHVベース）が実現できる。 本報では，IGCCの最近の動向，空気吹きIGCC及びゼロエミッションを目指したIGCCについて述べる。