水稲無除草剤栽培での雑草防除技術の開発: 米糠施用,機械除草,深水管理により雑草を抑制

摘要

滋賀県は近畿1，400万人の貴重な水資源である琵琶湖をかかえている。 このため，琵琶湖の水質保全を図るために，昭和54年に「滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例」が制定された。 農業の分野においても，昭和55年から「タリーソ·アンド·リサイタリング農業」を策定し，適正な施肥と水管理を行うことが規定され，側条施肥田植機による施肥法の導入や，水田ハローによる浅水1回代かき法などの水質改善対策に取り組hできた。 さらに，平成13年4月から，化学合成農薬や化学肥料の使用量を慣行栽培の5割以下に削減し，琵琶湖，河川および周辺環境への負荷を削減する技術で生産された農産物を「環境こだわり農産物」として認証する制度を発足させ，本年1月からは，「環境こだわり農業推進条例」に基づく直接支払制度がスター卜した。 水稲では，平成22年に滋賀県全体の作付面積の少なくとも2割に当たる7，200haを目標としている。