多機能カートリッジによる土壌中チウラムのクリーンアップ方法(1)基礎検討

摘要

多機能カートリッジによるクリーンアップとは，穀物や香辛料などの食品中カビ毒分析や残留農薬分析に用いられる手法である。 試験溶液中の測定妨害成分を強く保持させ，測定対象物質はそのまま通過するように充填材組成を最適化したカートリッジを用いる。 多機能カートリッジはコンディショニングせずに使用するため，クリーンアップ前後での測定対象物質の濃度が変わらないことを特長としている。 本研究では，HPLC用に調製された最終試験溶液を多機能カートリッジに通液し，測定妨害成分を除去するという簡便なクリーンアップ法の確立をめざした。 チウラム用多機能カートリッジの基本性能に関して，以下の検討を行った。