プラスチック成形加工とLCA

摘要

本誌2002年11月号では，日本学術会議·リサイクル工学専門委員会·第2回リサイクル工学シンポジウム～循環型社会のグランドデザインの構築を目指して～に報告した（社）プラスチック成形加工学会環境·リサイクル専門委員会（委員長：木村照夫京都工芸繊維大学教授）での議論（成形加工におけるリサイクルのあるべき姿）を「LCAと成形加工」と題して紹介した．あるべき姿を模索するには，地球環境負荷を定量化する「ものさし」が必要であり，LCA（ライフサイクルアセスメント）のような手法で製品·プロセスなどを定量的に評価することが重要である．そこでは，「LCAの必要性」を成形加工産業全般に共通した要素技術としてトップダウン的な観点から主張したが，すでに3年近くが経過した．ここでは，まず，LCAの概要を簡単におさらいする．その後で，プラスチック成形加工の現場に立ち返り，現場からのボトムアップの視点から，再度プラスチック成形加工とLCAについて述べてみたい．