都市における「みどり」の価値

摘要

本特集の冒頭記事で，rr社会の到来に注目が集まる地球 環境時代の今日にあってはr新ェネルギーやみどりによる環 境負荷軽減型とストレス軽減型の安らぎある都市像」「文明 力から感性価値の力に移行する国際競争」「コミュニティの 力で守られる地域力」「社会資本と自然資本が均衡した都市 再生実現への投資」「生き物に学ぶ環境負荷ゼロ型の新技術 の開発」などに関する課題が共有されるだろうとし，緑化工 学には生態系の基盤である植物が果たす生命圏維持の機能に ついて関心をもちつつ.これらの課題解決にむけての技術解 を提案しそれをより洗練されたものへと高めることが期待さ れると述べられている。多くの会員が共感するところだろう。それに続く本特集の各論では，みどりの役割や評価につい て最新の情報が取り上げられ，みどりの価値に関する議論 せ,新しい分野の視点と成果を吸収しつつダイナミックに動 いていること力《示されている。緑化工学の分野は，これらの 期待に応え多様な社会課題に果敢に向き合っているといえる のだろうか。