着色開始期前後の天然型アブシシン酸含有肥料の果実散布が カキ'富有'果実の果皮色に及ぼす影響

摘要

近年頻発するカキ'富有'の着色遅延や着色不良に対応 するため，天然型ァプシシン酸含有肥料の果実散布による着色向上効果について検討した.250approx500倍のアブシン ン酸含有肥料をへた中心に果実全体に散布すると，無散布 に比べて力ラーチャート値で1.0高く，収獲期では1週間 から10日前進化した.効果を示す散布時期は，9月approx10 月初旬の着色開始期直前であり，着色開始期以降の効果は 認められなかった.また，着色の向上は果実散布後10日 ほど経過した後に認められるが，無散布の着色が始まる時 期になると力ラーチャート値の差は一定のまま収穫期まで 推移した.これらのことから，アブシシン酸含有肥料の散 布による着色向上は，着色開始期に移行する時期を早める ことによってもたらされているものと推察した.