自走式カプセル内視鏡におけるリニァ推進駆動の開発

摘要

一般的に汎用されているチューブ式内視鏡で は，その撮像範囲が食道や胃，十二指腸，大腸 などに限定されるため，さらに内部に位置する 小腸における疾患の診断や治療には困難を伴つているのが現状である.小腸の検査法として現 在実施されているのは，撮像法および内視鏡法 が主である.撮像法のうち，バリウムによる造影検査を基本とする小腸透視法では，小腸全体 にバリゥムがいき渡るのにかなりの個人差があり，検査時間もかかる.またCTやMRIによる 断層撮像法では大きな病変，例えば腫瘤の存在 や腸閉塞の程度などは十分に確認できるが，小 腸粘膜の病変（潰瘍や血管病変など）は検出す ることが困難といわれる.