第10回　職場における母性健康管理②

摘要

多くの企業ではひと昔前に比べ、妊娠中さらには復帰後も仕事と育児の両立に励む女性労働者の姿を数多く見かけるようになってきたと実感されているのではないだろうか。 これは母性保護に関する社内制度の充実と運用が進hでいることの現れでもあるが、こと健康管理に限ると少し事情が変わってくる。筆者が長年かかわってきた「働く女性の身体と心を考える委員会」において、この母性健康管理に案外産業保健スタッフの関与が少ないという調査結果がある。 制度としてでなくいわゆる母体としての保護はどのようにすれば効果的に職場で進めることができるたろうか。