［招待講演］3GPP Small Cell Enhancementの概要と将来に向けた更なる高度化

摘要

将来の移動通信ネットワークでは急増するトラフィックを収容するために，周波数利用効率の改善に加えて，広帯域化のための高周波数帯の有効利用と高密度なスモールセル展開が必要である．3GPP（3rd Generation Partnership Project）においては，2012年6月に開催されたWorkshop以降，スモールセルを用いた無線ネットワークの拡張技術に大きな関心が寄せられている．3GPP Release 12 LTE（Long Term Evolution）において，Small Cell Enhancement（SCE）と呼ばれるSI（Study Item）の中で，様々な技術が検討され，2013年12月に承認されたSCE WI （Work Item）においては256QAM，Small cell on/off and discovery，Radio interface-based synchronization（RIBS）の3つの技術が仕様化される予定である．本稿では，SCESI及びWIでこれまでに議論された前記の主要技術を説明するとともに，将来に向けたその更なる高度化についても，著者らが提案及び検討を行っている技術を概説する．