計量の1世紀を振り返って－計量標準100周年にあたって

摘要

わが国で計量標準を担当する国の機関が、設立後100 周年を迎えられたことを心からお祝い申し上げる。 現在の産業技術総合研究所の計測標準センターは（以下では産総研と略称する）、元の工業技術院傘下の3研究所の関連部門と計量教習所が一体化されたものである。 今日まで、これらの機関が、わが国の計量標準の設定、開発、維持、供給の責務を果たすとともに、国内の計量単位の統一と普及、啓蒙、計量技術の教育·研修、さらには研究も含めた広範な国際協力について、多大な貢献をされてきたことに敬意を表する次第である。 以下ではこれらの機関の活動を中心に、計量制度、計量標準の研究開発、計量標準関連活動の3点に分けてわが国の計量の1世紀を振り返ってみたい。