ダイオキシン類の測定における不確かさの評価方法について

摘要

ダイオキシン類の測定においては、試料採取は排ガス、大気、水質等それぞれ異なっているが、抽出以降の操作についてはいずれの試料においても、ほぼ同じ操作となる。 まず、採取した試料に炭素13でラベルしたダイオキシン類を内標準物質として添加した（クリーンアップスパイク）後、試料中のダイオキシン類と内標準物質は、トルエン、ジクロロメタン等の溶媒に抽出される。 シリカゲルやアルミナカラムクロマトグラフ操作等のい〈つかのクリーンアップ操作により共存する妨害成分が除かれた後、一定量に濃縮されてGC/MSにより分析される。 GC/MSでは、分析試料中の内標準物質とダイオキシン類を同時に測定し、内標準物質の検出量を基準にしてダイオキシン類の濃度を定量する。このように、ダイオキシン類の測定は、炭素13でラベルしたダイオキシン類を内標準物質として用いた内標準法による測定である。 ダイオキシン類の測定の手順を排ガスの場合を例にして、図1に示す。