高周波アシスト磁気記録へッドのマイクロマグ解析－狭ギャップライトヘッドと傾いたSTOの組み合わせ

摘要

マイクロマグネティックシミュレーションを用いて，高周波アシスト磁気記録(microwave-assisted magnetic recording: MAMR)に用いる高周波発振素子(spin-torque oscillator: STO)と記録へッドの解析を行っている.髙周波発振層(field generation layer: FGL)がへッド浮上面(air-bearing surface: ABS)に露出したSTOと，主磁極-トレーリングシールド間(MP-TS gap)を媒体に対して傾けた記録へッドを組み合わせ，FGLが安定して発振する条件を求めている.記録へッドは市販モデル程度の寸法を仮定し，主磁極(main pole: MP)に15°のテーパーを有する.また,サイドシールド(side shield: SS)を配した.まず，記録ヘッドを考慮しないSTO単独モデルの解析を行い，FGLの発振磁界強度は，STOの体積よりも観測点とFGLの距離に依存することを示した.次に，STOと記録ヘッドを組み合わせたモデル解析を行った.STOは記録へッドの静磁気相互作用を弱めるため主磁極面ともトレーリングシールド面とも非平行とした.