給電線路上に可変容量ダイオードを装荷した地上デジタル放送用ダイポール型イヤホンアンテナにおけるインピーダンス整合に関する検討

摘要

2006年4月から携帯端末向けの地上デジタル放送であるワンセグ放送が開始された．携帯端末において高品質な受信を実現するためには，複数のアンテナを用いて受信を行うダイバーシチ受信が効果的であるが，筐体サイズの制限された携帯端末に複数のアンテナを設置することは困難である．そこで，ダイバーシチ用のアンテナとして，ダイポール型イヤホンアンテナの検討を行う．前回の報告で，給電点に可変容量ダイオードを装荷させることにより，動作周波数の制御を可能とした給亀方式を提案したが，人体の影響を含めたとき，地上デジタル放送の低域部分である470MHz付近でVSWRが悪化するという問題を有していた．そこで本報告では，給電点と給電線路上に装荷した2つの可変容畳ダイオーードを用いて整合を取る方式を提案し，人体を含めた場合でもチャンネルの90％以上が分布する470MHz～620MHzでVSWR≦2を実現することを確認する．