九州におけるガンガゼの市場流通

摘要

ガンガゼは，石川県以南の日本海及び千葉県以南の太 平洋に生息する熱帯、亜熱帯性のゥ二で，長い棘を有す るために扱いにくいほか，生殖巣に特有の苫味があるた め，食用とされることは稀である。九州や四国では高密度に生息し，磯焼けの持続要因と なっている地域も多く，除去の対象となっている。そ の一方で，ガンガゼは，イシダイ釣り（はえなわや遊漁 など）の餌として利用されており，一部の地域では食用 としても利用されている。食用としてガンガゼを消費しているのは主に鹿児島県 と熊本県で，主要生産地も两県である。また，ガンガゼ の加工や流通の拠点は鹿児島県阿久根市である。