MR撮影における画像形成の原理

摘要

MRIはNMR信号の発生部位を特定し，画像化する方法である。3次元的な位置を特定する方法はCT撮影とは異なっている。MRIで は電磁波を利用するので，受信や送信のためにコイルが使われている。また各組織から発生するNMR信号の位置と強度を特定するため に，3次元的な方向にそれぞれ独立した3種類の傾斜磁場を発生するコイルが設置されている。3種類のうちの1つで，被写体のスライス 厚さを決定し，残りの2つのコイルでスライス面における2次元的な位置座標を決定している。本総説は，NMR信号発生の基礎とMR 撮影における位置情報の決定方法の原理を解説する。