相互相関関数から導かれる体脂肪の加齢変化と体力?運動能力発達の類似性について 学齢期男子の解析

摘要

Scammonが発育発達曲線を発表して以来，子どもか ら成人に成長する過程で，身体の諸器官の機能は漸増し 続けるのではなく ，諸器官毎に特定の時期に著しく発育 発達することが周知の事実となっている.一方，スピー ド，敏捷性，瞬発力，筋力といった体力?運動能力は， 身体の諸器官と同様に加齢とともに漸増し続けるのでは なく ，ある時期に特定の体力?運動能力が著しく発達することが知られている.しかしながら，これらの研究の多くは，年齢毎の平均を比較するに留まっている ため，体力?運動能力の発達の様相を明確にしていると は言い難い.なぜなら，発育発達現象は直線的な変化パ ターンを示すことがほとhどなく，多くの場合は曲線的 な変化を示すからである5).さらに，曲線的な傾向を把 握するためには，その変化率を算出する必要性があるからでもある.