ハイブリッド集積波長変換素子を用いた光信号処理－ビットレートフリー偏波モード分散補償技術

摘要

近年のおける光ファイバの伝送容量の増大に．伴い、高速·高機能な全光信号処理技術の発達が望まれている．本報告では低パワー·低電流で動作する相互位相変調(XPM)型波長変換素子を光の排他的論理和(XOR)回路として用い、光ファイバの偏波モード分散(PMD)モニタに応用する．これは直交偏波間の群遅延時間差(DGD)を検出し、PMD等化器にフィードバックすることで波形劣化の補償を行う方式である．基本的に伝送信号のビブトレートにもフォーマットにも依存しないため、100Gbit/s以上の超高速信号に対しても動作する可能性を持つ．また特に半導体光増幅器(SOA)と石英系プレーナー光波回路(PLC)とのハイブリッド集積技術を用いることで、将来PLCによる集積偏波ビームスプリツタ(PBS)や集積PMD等化器を利用できる利点を有する．実際に80Gbit/s·RZ符号、40Gbit/s·NRZ符号、20Gbit/s·マンチェスター符号の光信号によるPM D補償を行い、パワーペナルティ0.9dB以下まで補償できることを示す．