「フォトニック結晶ファイバ技術の新展開」特集号によせて

摘要

今日，光通信をバックボーンとする高度情報通信ネットワークの恩恵を受けられない生活を想像することは，ほとhど不可能と言ってよい．家庭でのインターネット利用，携帯電話による情報の送受信，或いは学術論文誌への投稿原稿の発送や国際会議の講演登録に至るまで，今や光通信に支えられたネットワークなくしては我々の生活が成り￣立たないほど，現在の情報化社会は光通信に強く依存している．つい10年ほど前には夢の様に思えた各家庭への高速光ファイバ回線の敷設も，今や通常の電話回線と同様な，ごくありふれたサービスとして低コストで提供されている時代となった．その結果，光で伝送される情報量は日増しに増人し，波長多薦通信才支術など，光通信の基幹才支術の研究が重要性を増している．この光通信において中心的役割を細っているのは，光源としての半導体レーザーと伝送線路としての光ファイバであるが，これらはその特件を着実に進歩させつつ，硯在まで驚異的な発展を遂げてきた．ここでその歴史を簡単に振り返ってみることにする．