林野利用権の再編過程と山梨県恩賜県有財産保護団体

摘要

山梨県有杯は、北海道有林に次く、規模を誇る日本を代表する都道府県有林である。 山梨県有林15．8万haのうち122万haは、山梨県恩賜県有財産保護団体（以下、保護団体）が保護責任を有する森林であり、林野所有権を持っ山梨県と入会権を有する地元組織が100年にわたって対抗·協調関係を育hできた歴史を持つ。 その歴史過程は、林野の自給的利用から木材生産の拡大を経て、多面的林野利用への移行に至る過程のなかで、県と地元組織がその時代の利用実態に基づき林野利用権を再綴、制度化する過程であった。