電子線と触媒を併用した揮発性有機物の実規模処理技術の開発

摘要

過去のものと思われていた光化学スモッグが、199 8年頃から再び頻発するようになった。この光化学スモッグの原因物質は、工場などから大気中に排出された揮発性の有機物が太陽からの紫外線により化学変化したものである。この光化学スモッグの発生を抑制するために、改正大気汚染防止法が施行され、塗装·印刷工場などにおける換気ガス中の揮発性有機化合物（以下、VOC）の排出規制が強化された。特に取扱量や排出量の多い大規模事業者にとっては、従来の活性炭による吸着処理や熱触媒などによる分解処理に加えて、さらに低濃度のVOCの処理が求められている。