複素化学ポテンシャルによる有限密度格子QCD計算

摘要

格子QCD計算はゼロ及び有限温度での計算で大きな成果を挙げている。－方、有限密度状態の計算では作用が複素数となるためモンテカルロ計算は困難となる。 一顧には、複素作用からくる複素因子を省くことによってモンテカルロ計算を実行し、期待値は複素因子を含めて計算することで求めることができる。 しかし、密度が大きくなると複素因子の期待値はゼロとなりこの種の計算法は破綻する。 そこで、有限密度状態の情報を得る他の手法が開発されてきている。