H2－CO2固体高分子形燃料電池における発電特性：Pt／Cカソード性能

摘要

参照電極付き固体高分子形燃料電池単セルを用いてCO2の電極反応、反応生成物、H2－CO2を供給した燃料電池発電性能を検討した。作用極にCO2、対極にH2を流し、サイクリックボルタモグラムを測定すると、0．6V vs．DHE付近にCO2還元物の再酸化ピークが現れた。その酸化ピークの電荷量は、初期保持電位が0．4Vvs·DHEよりも卑な電位から増加し、0．2V vs．DHEよりも卑な電位で一定となった。ガスクロマトグラフィーや質量分析により、CO2還元反応の中間体もしくは反応物の一つがメタノールであることが示唆された。単セルを用いて、燃料電池としての発電特性試験を行ったところ、H2－CO2燃料電池は発電が可能であり、·さらにセル温度の上昇にともない最高出力密度が増加することを見出した。