Sm－Fe-N系ボンド磁石の最新技術

摘要

これまでMQ粉で代表される等方性のNd－Fe－B圧縮成形磁石がコンピュータの周辺機器に代表される用途で大きな市場を作ってきた．ただ，最近はこれらの技術が中国を拠点とした生産に移った．日本企業の中国移転および中国国内に新規の企業が生まれて生産されているため，日本国内での生産量は激減している~(17)）．そhな中で，松下電器の山下は異方性ボンド磁石の開発が今後必要であると述べている．その理由として，Nd－Fe－B系リボンの（BH)_(max)は1980年代半ばの111kJ／m~3から，実験室的には≦220kJ／m~3の報告があるものの，工業的に使用される等方性ボンド磁石の(BH)_(max)は≦80吋／m~3と推測される，1985年から現在に至るまでメルトスパンリボンを樹脂で固定した等方性希土類ボンド磁石の高（BH)_(max)化は工業的見地でさほど進展していない，それにも拘らず，モータの更なる小型軽量化·高出力化，省電力化への要求は絶えない，ということを挙げている13）．いまさら日本企業に拘るつもりはないが，それでも，異方性の磁石粉をうまく利用して新しい技術を作り上げていくのは長年先端を走り続けてきた日本企業の役目と信じている．