排水処理のついでにエネルギー－嫌気性排水処理

摘要

有機性排水の処理に広く使われている好気性（酸素を供給した状態での）活性汚泥処理は，ランニングコストが高い，多量の余剰汚泥が出る，設置面積が大きい，運転安定性に欠けるなどの問題点がある。 一方，酸素を供給しない状態での嫌気性処理は下水汚泥処理（消化）やし尿処理に古くから使われてきたが，最近は高濃度産業排水処理にも使われるようになってきている。 嫌気処理法はランニングコストが安い，余剰汚泥発生量が少ない，設置面積が小さい，安定運転が可能であるという利点がある。 表1に好気性処理と嫌気性処理の比較を示した。 嫌気性処理の場合，メタン（バイオガス）が生成され燃料として利用できる利点もある。