プラントメンテナンスの「要」点とコスト管理：標準工数による高効率な工事管理

摘要

SDM工事における各種作業に要する工数は，作業現場，工事条件，敷地条件および作業者の技能により大きな変動を伴う。そのため，これまで必要作業工数を厳密に捉え，さらに種々の条件に適用できるよう汎用性を持たせて活用することはなかなか困難である。 作業日報の記録は各社ともされている。 また標準工数は何らかの形で，設定はされている。 しかしながら，作業日報，標準工数について正確性，信頼性並びに一貫性の面で欠けているところが多いといわれている。 そして，これが作業改善および技能レベルの向上や効率化，省力化を狙った新たな作業方法や工法の適正な評価の阻害要因の1つとなっている。 一般の製造業においては，古くから，ライン作業や，各組み立て職場において，標準工数を設定し，作業改善や，ライン配置人員の適正化，効率化に活用してきている。発注先からのコストダウン要求や合理化要求に対し，長／非サイクル作業や，重工長大，メンテナンス作業においても，生産性向上活動を進める上で標準作業の明確化と，それに伴う標準工数の設定は欠かせない状況になってきている。