Makino Takashiの設計ノート（2）－大気圧反応缶のコンデンサー上昇管の設計

摘要

ジャケットにて加熱する反応缶から発生する蒸気をコンデンサーに導く上昇管はサイズが小さすぎると反応管内が大気圧以上になり，容器の設計圧力を超える状態（反応缶の損傷，破裂板などの動作）になりうる。加熱量に応じた上昇管の設計方法を解説する。反応缶内容液をジャケット等で加熱すると，内容液温度における蒸気圧を持った蒸気が発生する。反応缶内が大気圧の場合，蒸気圧が大気圧に達した時，沸騰を開始する。この時の温度を沸点と言う。沸点は水の場合100°C，トルエンの場合110.6°Cであり物質により異なっている。反応缶内の圧力を高めると沸騰する温度は大気圧下での沸点より高くなる。