第13回 クリーンルーム空調の省エネ（その1）1億円の電気料金が1500万円に!

摘要

まだ景気の良かった1980年代の初頭から，電子機器関連部品などの急激な需要増に応えるために，あまり検討期間もない短納期の中で，価格やランニングコストに糸目を付けずに多くの企業で次々とクリーンルームが作られた時代がありました。 これらのクリーンルームは「ドラ息子のように金を食う」とまで言われました。 これはクリーンルーム空調の運転に要する電力費や燃料費の大きさに苦慮を強いられている関係者の実感が込められている苦言だと思われます。 その後，省エネルギーへの関心が高まりをみせ，クリーンルーム空調もやがて例外ではなく，その消費電力についても検討がなされるようになり，激しい価格競争と景気の後退を背景に建設コストについても厳しい条件が付けられるように変化してきました。