欧州における電子商取引（E-commerce）関連の標準化動向

摘要

今まで述べてきたように，欧州におけるE-commerceの標準化プログラムは，他の地域に比べてかなりシステマチックに進められてきているように見える。 一方で，極めて中央コントロール的に枠組みが決められているeEurope計画とは裏腹に，実際の活動は各標準化団体や各コンソーシアムで分散的に行われているのが分かる。 これは，何も欧州に限った詣ではなく,ISO/IEc等の国際標準化活動でも同様であり，我が国のJISC（日本工業標準調査会）と各コンソーシアムとの関係でも同様である。 その中で,CEN-ISSSプログラムで取り入れられているWorkshopsとその成果であるCWAsのシステムは特筆すべきであろう。 非公式な標準化システムを取り入れることにより,進歩の早い分野での取り組みを加速しようとしている点は,非常に面白い試みと言える。