ユーザの取り組み：安全計装PLCを採用したインターロックシステムの設計～その考え方と選定視点

摘要

近年，エチレンプラントの製品はエチレンよりもプロピレンへの志向が強まってきており，市場の要求に応えるべく，多種多様な原料を処理するための分解炉の増設を2004年に決定した。 エチレンプラントの分解炉はいくつかのベンダから提供されているが，今回増設対象となったプラントでは既設のベンダと異なるベンダの分解炉を採用することになった。既設の分解炉は1992年に建設され，すでに14年の歳月が経過している。 建設時期が異なることに加え，ライセンサも既設と異なるため，インターロック（安全担保）に関する設計思想が既設の分解炉と大きく異なることが予想された。 本稿では，この分解炉に必要なインターロックの設計に関しての流れや，実際の設計に当たっての背景を紹介するとともに，今後の進むべき方向性について触れてみる。