坂市太郎一明治-大正期を駆け抜けた波乱の地学者?炭鉱経営者一

摘要

坂市太郎(1854-1920 :第1図)は「飛驛四近地質報文」 (坂1887c)の著者,そして夕張炭田の発見者として有名であるが, そのほかに,大日本帝国予察地質図(3葉)の作製,佐渡?草倉両鉱山や中国?四国の諸鉱山の調査報告などを通じて,黎明期の日本の地質学?鉱床学に大きく貢献した.後半生には自ら石狩地方おょび常磐地方に炭鉱会社を設立して鉱山経営に励hだ.亡くなる少し前に,「自序伝」(坂1917;第2図)おょび「北海道の開発と石炭鉱業」(坂1918)を執筆して,波乱に富hだ人生を振り返っている.