これまでに消化管機能に対する鍼灸の作用機序に関する研究は多く行われ、最近ではAmerican Journal of Physiology(AJP)、Digestive Diseases and Sciences(DDS)、American Joumal of Gastroenterology(AJG)など中英文消化器専門雑誌にその成果が報告されている。その中でも特に、上部消化管である胃機能(運動、排出能、酸分泌)に対する研究報告は多いものの、今回のテーマである下部消化管に関する報告は少ないのが現状である。 下部消化管と言えば主に結腸と直腸を指すが、結腸や直腸が便形成と排便に重要な役割を担っていることや便秘·下痢などに鍼灸治療が有効であることが示されているにもかかわらず、鍼灸の作用機序に関する研究報告は少ない。しかし、近年、少しずつではあるが下部消化管機能に対する鍼灸の作用機序が明らかにされつつある。
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