臨床試験データ共有の現状と展望一データを繋ぐ倫理性，信頼性，利用可能な技術一

摘要

その後の臨床研究に大きな影響を与えた.わが国も 倫理指針の必要な改訂，医学研究機関での臨床研究体制の整備が進hだ.総仕上げともい える臨床研究法が施行され，本号では論説として取り上げられている.臨床研究に関する 情報を利害相反?倫理などに十分配慮し，社会全般から信用されるものとしなければなら ないというのは，コントローラー委員会創設者グループの強い問題意識であった.第三者 による臨床試験実施計画の審査と試験プロセスと試験データの管理とt >うわが国独自の方式は，GCPの国際化の中で，20世紀末に終焉した.しかし，さらに20年経って政府と認定 臨床研究審査委員会が，責任をもって臨床研究の質保証に踏み出す時代が開始されること になったように見える.本号論説は，今後の新医薬品開発のための臨床試験の方向性を示 すものである.