心電図同期心筋血流SPECTによる心臓再同期療法（CRT）の効果判定－客量曲線解析ソフト：VCDiffを用いて－

摘要

心臓再同期療法（Cardiac Resynchronization Therapy：CRT）は慢性重症心不全症例に対して予後やQOLを改善する治療法として確立されているが、約30％の症例でこのCRTが無効とも報告とされており、治療効果を予測した上での治療適応決定の重要性が認識されてきている。 治療効果予測に最も寄与する因子として左室内dyssynchronyの有無が挙げられるが、その評価にはもっばら組織ドップラー法をはじめとする心臓超音波検査が採用されている。一方、心臓核医学の分野でもいくつかのdyssynchrony評価法が試みられているが、いまだ一般的な方法として確立されていない。