2006年チタン建材実績

摘要

2006年度のチタン建材の完工実績は，重量で57トン，施工面積で22,023m~2であり前年度と比較すると重量，施工面積とも減少している（Fig.1）。 その実績明細をTable1に示す。 昨年および一昨年の実績を含め全体を分析すると，まず総重量減にもかかわらず物件数の増加が挙げられる。2004年度からの物件数推移は，6件，38件，53件と大きな伸びを示してきている。 一方，件数は伸びてきたものの1物件あたりの平均使用量量は2004年から11.8トン/年，19トン/年，11トン/年と年々低下してきている。 Table1でも判るように，これはここ数年急激に需要の増えている神社仏閣および個人邸を含む民間中小物件の増加効果によるものである。総量が少ないため公共または民間の大型物件の有無でこれらの数字が大きく動く傾向ほ変わらないが，現状では以前のような大型公共物件の増加が見込めない中，このような神社仏閣および民間中小物件の需要拡大は，チタン建材が一般民間市場にも広く根を張り出した傾向として今後大いに期待したい。 その他，2006年の実績で特徴的なこととして，使用部位では神社仏閣，個人邸が多いことに関連するが屋根が多いこと，また洗浄薬品による腐食対策とじて食品工場の床とかダクトに使用される例も見られるようになってきている。 海外物件は2件であったが，例年1～2件で比較的特徴的な大きな物件に使用され始めている。日本とは素材に対する発想の異なる市場で今後どう使われていくか，その動向が楽しみである。