コンクリート道路橋狭隘部における 電気防食工法の適用

摘要

鉄筋コンクリート構造物に対する電気防食エ法 は，塩害による劣化補修対策として認知され，その 実績も増加している。現在，わが囯では.年間 20,000m~2前後の規模の施工量があり,塩害対策の 一手段として根付いている。鉄筋コンクリ一ト構造 物の塩害劣化の原因は.沿岸構造物で認められる波 しぶきあるいは飛来塩分などによるコンクリート外 部からの塩化物イオンの侵入や除塩不足の海砂を用 いたことによる構造物内部の内在塩分などが知られ ている。一方で,1991年に施行されたスパイク夕イ ヤ禁止条例以降.山間部など道路表面の凍結や積雪が危惧される 個所では， 車走行の安全性確保の觀点 カゝら凍結防止剤の散布量が大幅に增加している。例 えば，長野道 (高速道路)の4観測局の調査では.平 成14年度から平成18年度め5ヶ年における各観測局 それぞれの平均值が14.7?20.32t/年? kmであるとの報告もある。 なお，凍結防止剤の種類には， NaCl, CaCl_2,MgCl_2などがあり，現在では主に NaClの使用が多く用いられる。