摂食制御ペプチドの機能解析一本能行動の脳制御機構の進化プロセスの解明を目指して－

摘要

動物にとって摂食行動は、生命維持と個体の諸活動を支えるエネルギー獲得のため、欠くことのできない最も重要な本能行動である。ラットやマウスにおける研究成果によれば、摂食行動は、視床下部を中心とした脳領域に発現する多数の神経ペプチド作動性ニューロン群の協調あるいは括抗作用によって促進的あるいは抑制的に調節·最適化されていることが判明してきた。一方、ニワトリにおける神経ペプチドによる摂食制御機構は、げっ歯類の機構とかなり異なっていることも見出されてきた。