管理系標準規格のモデルを利用したOSS部品化開発に関する一検討～基本構想と実現性検討

摘要

通信事業者にとって、Operation Support System（OSS）を低コスト·短期間で開発することは、収益増加の観点のみならず、サービス提供の迅速化等、差別化の観点からも重要となっている。我々は、低コスト·短期間での開発を実現するために、ソフトウェア開発の上流工程から下流工程に至るまでの各フェーズにおいてそれぞれ再利用できる「部品」を体系的に用意し、それらを組み合わせることで開発を簡易化するアプローチを検討している。一般的な部品の設計手法としては多くの手法が知られているが、テレコム管理における部品の設計とその体系化においては一般論でなく、テレコム管理における業務観点からの知見が必要である。我々は、部品の設計および体系化にあたり、既存の管理系標準規格を参照しそれらを組み合わるアブローチを提案し、その実現性について検証を行った。その結果、TMF eTOM、ITU-T M.3400、ITU-T M.3700シリーズの3つの標準モデルを組み合わせることで、開発上流工程の部品体系が構築できる見通しを得ると同時に、提案アプローチの課題を抽出した。